ちょっと衝撃的なタイトルになってしまいましたが…(笑)
先日、網膜剥離後の1年に1回の定期検査に行ってきました。
はい、無事に網膜剥離に関しては変わりない状態です。変わりないと言い方をしたのは、網膜剥離になった右目に関しては、今でも中心ちかくが歪んで見えているので文字がはっきりと読めません。大きい文字ならいいのですが、小さい文字、特に漢字に関してはすっごく見にくいです。右は歪んで見えて、左目は飛蚊症で見にくいというのが現在の状況です。
なんで網膜剥離になったの?なんで飛蚊症? もし同じ悩みをお持ちの方に見てもらえるなら、少しでも安心?してもらえるなら、ここに書いてみます。
2017年 突然の黒い糸がはっきりと見える症状
当時は印刷会社に所属していました。私はもともと視力がすごく悪かったのです。もともと片目でも乱視が酷くて0.01くらい。いや、数字に出せないレベルでした。眼鏡を作るにも1.74レンズで作っても厚さが7mmもある眼鏡でした。若い時からデザイン業界に居て、当時は版下作業からMACによるデジタル制作に以降する時代でした。
視力の悪さをカバーするために、当時はハードコンタクトレンズを着用したままパソコン作業していました。若い時はむちゃするもので、徹夜でもコンタクトレンズ、必死の目薬。徹夜明けのコンタクトは目に張り付いて取れなくて…洗面所で30分格闘する日もありました。
それでもパソコンで作業する距離なら問題なくデザイン制作出来ていました。
2017年のある日、メインパソコンはiMacを使用し、サブディスプレイでEIZOのモニターを使っていたのですが、制作したものとオンデマンドプリントの色合わせをする為に、カラーマネジメント作業をしていました。
明るさ、彩度、RGB…この作業ってけっこう目ヂカラを使うのです。ぎゅーっと凝視して。
ふと正面の白く写った画面を見ると、黒い糸状のものが見えます。
目をグリグリ回しても見える…これただの疲れかな?でも、これだけはっきり黒い糸は初めて。
ちょっとヤバイかな…
その日は作業を中止しました。金曜日の日です。
家に帰っても目は気になる。それでも疲れがとれると治るかな…
そのまま就寝に入り、次の日は家族とショッピングモールに行きました。ん?黒い糸は消えてる?でも、何かふわふわする…。バイキング形式のレストランでご飯を食べていると、左目だけ泣いてる感じになりました。
目の下が涙で濡れてるような違和感。まぶしい。
やっぱり眼医者行ってくる。
土曜日だけど、ショッピングモール内に眼医者があったので急遽行きました。
「網膜剥離です。月曜日に大きい病院に入院する用意をして行ってください。」
まじかーーー!!え?なに? めっちゃ焦りました。ってか終わった。紹介状を書いてもらい、月曜日の朝いちに予約。で、その日はそのまま何の注意事項も言われずに帰りました。
これが悪夢の始まり。
どんどんと視力の下から水が溢れてくる…キラキラしてる…視野が水に沈んでいる…。
もう手術するんや、諦めて寝よう…。
水に浸かる→砂嵐→真っ黒
次の日の朝、視野の下から砂嵐のような山が見える。時間が立てば立つほどに砂嵐の山がどんどん上に上がって来る。視野がどんどん狭くなる。
それでも家族ですら私の外見は変わらないので、「どうせ病院行くんでしょ」的な扱い(笑)なので、子供と公園に行ったり、かけっこしました。これが悪夢。これ絶対にやってはいけません!!!!
【目に異常を感じた人は、絶対安静です!!】
もう砂嵐は視野の90%まで。すみっこしか見えません。砂嵐がこんどは真っ黒に…。どうしよう、もう遠近感ある目で子供の成長が見れないかも…。もちろんネットで網膜剥離を検索しまくり。
出てくるのは網膜剥離で失明。もしくは詳しく書かずに治った的な記事ばかり。手術に関しては悪い事ばかりの記事でした。白目の裏にシリコン入れて目の形を押してカタチを変えるとか、何度も網膜剥離なった話しとか。
網膜剥離の手術で有名な人にしてもらうと視力回復した!とか。
いや、それこんな緊急なので有名な人にたどり着けへんし!ほんま…これこそ運命としか思えない…。
そして病院で手術への道…
そして月曜日になり、入院の用意をして行きました。担当の先生…あまり口数多く話さない人。
色々聞こうとしたのですが「色々聞くと不安なるでしょ?」と言われて、シュンッ…もうまな板の鯉でございます。
手術の際に「もし老眼の症状があるなら眼内レンズにしますか?」と聞かれました。
これ、水晶体を残しつつの作業よりも、眼内レンズにする前提での手術の方がやりやすいそうです。
で、眼内レンズは視力が選べます。乱視も合わせられるし視力は選べます(ピント機能はなくなります)私は目が悪くて眼鏡が当たり前の生活だったので、家の普段の生活やパソコンが眼鏡なしで出来たらいいと思い、約40cmくらいにピント合わせてもらいました。(これは正解でした。屋内では裸眼、外は眼鏡)
色んな検査をして、いざ入院。手術は次の日だったので、どうも緊急でやれば治せるレベルじゃなかったのかな。
麻酔は部分麻酔。細かい事を書くと怖いと思うので書きませんが、麻酔された目は、指でグリグリされようが感じません。すっごい眩しさを我慢して身を任せました。それしかないのです(笑)
手術は成功?目の中心が歪んで見える…
無事に手術終了。先生は看護師と雑談しながらの手術にちょっとイラっとしたけど、それだけ数を多くこなしておられるようでした。で、そこから2日間は網膜剥離では有名な、丸いクッションに頭を置き、ず〜〜〜〜〜〜〜〜っと下向き生活です。クッションの中でスマホで映画を見まくりでした。これ辛かったなぁ…。
それから3日ほどたって見えるようになってきたのですが、ゆ、歪んでる…視野の中心が$状態。どうやっても字が読めない。マジか…。「先生、歪んで見えないです」先生「元には戻らないけど、見えない状態より見えるようになったでしょ?」ん?なんか言葉が噛み合わない…これ、結局は運任せてきな所があるようです。網膜を戻したときに、ピッタリ元の位置に戻ったり戻らなかったり。いわゆる目の見える重要な視神経の場所までかけっこで剥がれてしまった私は戻らなかったのです。視神経の部分が剥がれる剥がれないで違うみたいです。
バランスの為に左目も眼内レンズに
とりえず治りました的な流れになったのですが、ちょっと待って!網膜剥離した方は眼内レンズで視力アップしてるのですが、左目は0.01。生活出来ません。片目だけ眼鏡、コンタクトって方法もありますよ?って言われても…それはどう考えても無理でしょ(笑)バランスむちゃくちゃやし。
色々相談した結果、老眼も始まっている体で、左目を白内障手術で眼内レンズを入れてもらうことになりました。
網膜剥離手術〜1週間後に右目に眼内レンズ。その1週間後に左目に眼内レンズ。
とりあえず視力は両目ともバランスは取れました。でも私、実は利き目が右目です。利き目が歪んで見える事に対するストレスは半端じゃなかったです。すぐ片目で見たくなる。ずっと片目の方が楽と思えたり…
頭が理解出来るまでは、文字を読むと気持ち悪くなります。デザイナー職業も終わりかな…。
歪んで見えても自分にはデザインは出来る。
脳が理解する。目の見え方は脳が理解すれば大丈夫とネットに書いてあったので、それを信じて生活をしていました。すると徐々に見え方が楽になってきました。これ、細かく気になる見え方を諦め初めてきたからマシになったのだと思います。しっかり見たい時は左目だけで。使い分けしました。
文字が読みにくくてもデザインは出来る。
徐々に慣れてきた頃に、このまま目のせいにしてデザインから逃げたくないので、今までの20年以上の経験で色はわかるし、ズレもわかる。目は脳が修正してくれています。
目がおかしい、網膜剥離かも?悩んでいる方に伝えたい
もともと強度近視の方は、目を大事にしてください。
そして目がキラキラしたり、黒い糸が見えたり、砂嵐になったりすると、絶対に安静にして病院に行ってください。いきなり大きい病院がいいです。
網膜剥離は大きく剥がれると歪みが出ます。これは人により治る場合もあります。
強度近視の方は、網膜剥離やなりかけのときに、レーザー治療を受けてください。痛いです。けっこう痛いです(笑)でも、レーザーで網膜を焼き付けると剥がれなくなります。私は両目とも術後にレーザー治療もしています。右目は危なかったくらいですが、大きい病院で見てもらっていたので、すぐ隣の部屋でレーザー治療していただけました。そうでなく剥がれてから…と思うだけでゾッとします。。。
目の治療はもっと最先端技術で治るようにしてほしい
今では左目も飛蚊症で薄い膜が動いてる状態です。これは手術もなかなか出来ないようで、慣れるしかないそうです。ほんと色々目の病気になったわかった事ですが、目の手術や治療はまだまだ発展しきれてないのかな。
網膜剥離の精度、飛蚊症治療もない。昔に比べたら網膜剥離による失明は減ったものの、もっと最先端技術で治るようになってほしいです。
2020年現在、その治療法は変わらず。飛蚊症レーザー治療もいまいちの結果のようです。
この記事がいつか古い話しだなぁ…なんて思える人が来る事を祈っています。